フルスペクトラムCBDとは?効果は高いが違法なのでご注意を

「CBDのフルスペクトラムって聞いたことがあるけど、何のこと?」
「フルスペは違法って聞いたけど?」
「効果が高いならフルスペクトラムのCBDを試してみたい」

本記事はこのような方のために、CBDのフルスペクトラムが一体何なのか、違法ではないのか、効果は高いのかを解説します。

フルスペクトラムCBDとは?ブロードスペクトラムやアイソレートとの違い

フルスペとも略されるフルスペクトラムのCBDですが、まずはどういったものなのかをご説明します。

CBDフルスペクトラムとは、大麻に含まれるカンナビノイド・テルペン・フラボノイド・その他活性化合物のすべてを含むCBD製品のことです。もっとかんたんにいうと、フルスペクトラムのCBDには、CBD以外にも多くの成分が含まれているのです。

そもそも、大麻には薬理作用をもたらすカンナビノイドという物質が100種類以上存在しています。その中で最も注目されているのがCBDとTHCですが、CBDはその薬理作用の高さと副作用や依存性がないという安全性から特にこの数年は人気を集めているのです。

カンナビノイドとしては、CBD(カンナビジオール)やTHC(テトラヒドロカンナビノール)の他にも、CBN(カンナビノール)、CBGやCBCやCBDAなどがあり、それぞれでどんな薬理作用をもっているかが異なります。

また、大麻草は植物ですので、カンナビノイド以外にも植物に含まれる成分であるテルペン(テルペノイド)やフラボノイドなども含まれています。それらの成分がすべて含まれる全草抽出による抽出物がフルスペクトラムなのです。

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CBDにはフルスペクトラム以外にも、ブロードスペクトラムやアイソレートというものがあります。

ブロードスペクトラム(もしくはブロードスペクトル)のCBDとは、フルスペクトラムからTHCが除去されているCBD製品のことを言います。そのため、CBDの他にはCBGやCBN、テルペンなどが含まれているのがこのブロードスペクトラムです。

詳しくは後ほどご説明しますが、フルスペクトラムと同様にアントラージュ効果によって高い効果が期待できるのがブロードスペクトラムのCBDなのです。

しかし、このフルスペクトラムやブロードスペクトラムは事業者(メーカーや販売者)によって違う定義を用いていることもあります。例えば、CBD以外のカンナビノイドを1つだけ含んでいるだけでブロードスペクトラムと謳っている事業者もあります。

そのため、言葉に惑わされるのではなく、そのCBD製品がどういう成分が含まれているのかに注目するのが良いと思います。

CBDアイソレートとは、大麻草に含まれる400種類以上の成分の中でも、CBDのみを単離して作られたCBDのことです。

日本で売られているCBD製品のうち、特に国内で製造しているD2Cの製品はこのアイソレートタイプのCBDを使っていることが多くなっています。

CBDクリスタル、CBDパウダーといった名前で、白い粉末としても売られているのがこのアイソレートです。

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CBDアイソレート

ちなみに「純度99%のCBDを使っているので高品質です」といったように、あたかも他のCBD製品よりも高品質かのように謳っている製品もありますが、一般的にCBDアイソレートは製造過程がブロードスペクトラムよりも単純なこともあり、原料自体の値段は安くなっています。

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フルスペクトラムのCBDは違法

CBD以外のカンナビノイドやテルペンなども含まれているフルスペクトラムCBDですが、違法なので止めたほうがいいということを聞いたことがありませんか?

どうしてフルスペクトラムのCBDが違法なのかをご説明します。

大麻草の茎と種子以外は違法

大麻草(学名ではカンナビス・サティバ・エル)は、日本では栽培や所持が規制されています。その法律を「大麻取締法」といいます。

CBD製品が合法なのは、大麻取締法に以下のような記載があるからです。

この法律で「大麻」とは、大麻草(カンナビス・サティバ・エル)及びその製品をいう。ただし、大麻草の成熟した茎及びその製品(樹脂を除く。)並びに大麻草の種子及びその製品を除く。
引用元:大麻取締法

日本で売られているCBD製品は、大麻草の中でも成熟した茎や種子からCBDを抽出していることがほとんどです。(稀に、この法律に則っていない事業者もいます。)

ではフルスペクトラムはどうして違法なのでしょうか。

フルスペクトラムは大麻草のすべての成分を含んでいることから、全草成分とも言われます。そして、一般的にはフルスペクトラムのCBDは全草抽出によって抽出されています。

つまり、フルスペクトラムのCBDのは大麻草の茎や種子だけではなく、花や葉からも成分を抽出しているため、大麻取締法によって規制されているのです。

THCが検出されると違法

日本ではTHC(テトラヒドロカンナビノール)は向精神作用があるため、麻薬及び向精神薬取締法という法律で規制されています。いわゆる大麻のハイになる作用はこのTHCによってもたらされているのです。

規制されているのは化学合成されたTHCであり、植物由来のTHCは法律で規制されているわけではないのですが、どちらか判別できないため、THCが含まれていると事実上違法になってしまうのです。

フルスペクトラムにはCBD以外にも大麻草に含まれる成分が全て入っているとお伝えしました。つまり、THCも微量に含んでいるということで、フルスペクトラムのCBDは違法なのです。

法律についての規制はこちらの記事で徹底解説しています。

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違法なのに何故売られている?海外との法律の違いに注意

違法であるCBDのフルスペクトラムはどうして売られているのでしょうか?

それはTHCが非検出レベルだった可能性が挙げられます。

CBDの原料や製品を輸入するときにはTHCが含まれていないかの検査がされます。THCが検出されれば大麻取締法における「大麻」として違法になるわけなのですが、検出限界というものがあるのです。

検出限界とは有無が判定できる最小量のことであり、例えばTHCが極微量含まれていても検出限界より少ない量であれば検出されないのです。

CBDが抽出される大麻草はTHCが0.3%以下という非常に少ない含有量の品種です。ですので、フルスペクトラムであってもTHCが検出されないCBD製品があるため、日本でも販売されていることがあるのです。

また、海外と日本で大麻草やTHCに関する法律が異なることも日本でフルスペクトラムのCBDが販売されている理由です。

大麻取締法によって繊維等の目的でなければ、日本では大麻草を育てることができないため、CBD製品や原料は海外から輸入されます。

日本ではTHCが検出されれば違法となりますが、海外では0.3%以下なら合法などの法律が定められている国もあります。

その違いによって、フルスペクトラムのCBD製品が輸入されてしまい、販売されることがあるのです。

フルスペクトラムは高い効果が期待される

そんな違法であるフルスペクトラムのCBDですが、実は高い効果が期待されているのです。その理由を解説します。

カンナビノイドごとの健康への効果

大麻草には100種類以上ものカンナビノイドが含まれていますが、それぞれでどのような薬理作用を持っているかが異なります

CBDは抗炎症作用や抗酸化作用、抗不安作用や疼痛緩和など最も多くの薬理作用を持っています。THCは食欲増進や疼痛緩和、CBGは殺菌作用や抗炎症作用や骨の成長促進、CBNは睡眠補助など、それぞれでどういう作用があるのかが異なるのです。

CBDが多くの薬理作用があるということは事実な一方、他のカンナビノイドにも多くの薬理作用があるため、フルスペクトラムやブロードスペクトラムのCBDであれば多くの効果を期待できるのです。

CBDの効果を高めるアントラージュ効果

CBDと一緒に他のカンナビノイドやテルペン、フラボノイドなどを摂取することで、アントラージュ効果(側近効果)というものが期待されると考えられています。

アントラージュ効果とは、CBDなどそれぞれが持つ治療効果・薬理作用がより大きくなり、個々の成分の薬理作用の総和よりもより大きな効果が期待できるというものです。

この相互作用であるアントラージュ効果によってCBDの効果を高めることができるのです。

フルスペクトラムのCBDはおすすめできない

アントラージュ効果によって高い効果が期待されるフルスペクトラムのCBDですが、やはりおすすめはできません。

そもそもの安全や法律だけでなく、事業者の信頼性が怪しいということが理由です。

前提:安全面と法律面が怪しい

まず大前提なのが、フルスペクトラムのCBDは安全面も法律面も怪しいです。

CBDの安全性はWHOが公式な見解を出しているほどです。乱用や依存の可能性もなく、忍容性も良好(副作用がほとんどないということ)だと示しています。

また、2020年の12月には国連麻薬委員会が大麻を最も危険な薬物リストから変更したという事実もあり、様々な研究によって大麻がそこまで危険なものではないのではというような見解も出てきました。

しかし、THCが安全であるとは言えないというのが現状なので、THCが入っている可能性があるフルスペクトラムのCBDは控えたほうが良いでしょう。

法律面としても、茎や種子以外から取られたCBD製品は大麻に該当するため、所持することは違法に当たります。

そのため、フルスペクトラム以外のアイソレートやブロードスペクトラムのCBD製品を選んでください

フルスペクトラムと謳っているだけの可能性も

CBDはこの数年で一気に注目され、それに伴い市場規模も急激に拡大しているため、悪質な事業者も存在しています。

どういうことかというと、フルスペクトラムと記載するとより売れ行きが良いからそう記載しているというような事業者も残念ながら存在しているのです。

CBDの安全性を確かめるためには第三者機関による成分分析をしなければならないのですが、こういった事業者であると本当にそのCBDが安全なものなのかに疑問が残ってしまいます。

そういった意味でも、フルスペクトラムと記載している信頼できるとはいえない事業者からCBD製品を買うのはおすすめできません

実際に違法なTHCが検出されたことも

フルスペクトラムのCBD製品から実際にTHCが検出されたこともあります

厚生労働省では、定期的にCBD製品の成分分析をしていますが、大手CBDブランドのエリクシノールのCBDオイルからTHCが検出され、回収されたということが2020年の2月にありました。

正直、THCを完全に取り除くのは難しいということもあるのですが、どちらにせよブロードスペクトラムやアイソレートのCBD製品を選んだほうが無難かと思います。

終わりに

本記事では、フルスペクトラムとはなにか、違法ではないのか、アントラージュ効果で効果がより期待できるということをご説明しました。

繰り返しにはなりますが、フルスペクトラムのCBDではなく、ブロードスペクトラムやアイソレートのCBD製品を選んで、ぜひCBDの摂取を試してみてください。